2014年2月1日土曜日

2014劇団通信 1月号

「緑の村の物語」を五年ぶりに主演しました。
過去三回やってきたものの五年の隔たりと自らの年齢を考えて、
本番に近づくほどプレッシャーがのしかかってきました。
果たして台詞がスムーズに出てくるだろうか、
一曲しかないソロの歌でも歌詞がきちんと出てくるのか、
若い時には考えもしなかった内面の葛藤が、年を重ねるに従って強くなってきました。
セリフというのは、一旦身体の中に入ってしまうと自然と口から出てくるものなのです。そのために何回も何回も稽古を繰り返すのですが、一旦身体に入ったものを信じてやればいいものを、途中で出てこなくなったらどうしようという、取り越し苦労的なものが時たま出てくるのです。

絶えず舞台に立っていればそんなことはありませんが、たまにやるから余分なプレッシャーとなって襲ってくるのです。といっても昨年は何回か舞台に立つことがあり、プレッシャーの度合いも少し薄まってきました。四月の一人芝居では、三日間で九ステージをやったことが自信にも繋がりました。役者は常にやっていなければ存在価値はなく、続けていく中でしか成長しないものだと思っています。私のように一度役者は辞めたと宣言?した者が、安易に舞台に立ってはいけないのです。やるなら絶えずやっていく。多くの役者が、本業よりもアルバイトに多くの時間を割いているのと同様、自らの存在理由を何処に置くかいつも考えさせられます。

しかし我が劇団は役者もやれば裏方や制作や事務作業もやるマルチ人間的な集団でもあるので、余計なことを考えず精一杯やればいいと、自身に言い聞かせています。