2016年6月29日水曜日

2016 劇団通信7月号

私は19歳の時遊園地のゴーカートに乗ったのがきっかけで車が欲しくなり、知り合いの販売店に当時カブトムシの愛称で親しまれていた「スバル360」の中古車を免許取得前に注文してしまった。以来55年間ほとんど毎日のように運転し続けている。

大きな事故もなく小さな違反は結構あったが、中でもバカらしかったのは道に迷っていた時、反対車線にお巡りがいたので道を聞こうとUターンしたところ、「ここはUターン禁止」と違反切符を切られてしまった。

その時のくやしさ ! 若い頃は運転するのが楽しくて無茶なこともよくやったが、まだ東名高速も出来ていない時でも一般道で山陰の松江まで何度も往復したこともあった。とにかく楽しかった。

今では、特に劇団をやるようになってから車はほとんど移動手段に変わってきてドライブを楽しむという余裕はなくなってしまった。何しろ1年で2万キロ走っている。今年に入って5年で11万キロ走ったのを下取りに出した際、その年齢で無謀だとディーラーにたしなめられてしまった。

確かに感覚も鈍り持続力も落ちてきたことは事実だが、私から車をとったらこれまでのように東京近郊の子どもミユージカルには行けなくなってしまう。電車はあるが乗り換えたり夜遅くなってラッシュ時のように揉みくちゃにされたりすると疲れも酷く精神的にも参ってしまう。もう若くないのだと言い聞かせるしかないが、車で移動するにしても少しでも身体が疲れないようにと、最近では現地で泊まる回数を増やすなどこれまでとは違う行動をとるようにしてきている。

しかしどんなに疲れても子ども達に接するのが一番の楽しみでもあるので出来るだけ身体を長持ちさせたいと思っている。






2016年6月14日火曜日

2016 劇団通信6月号

日本女子サッカー「なでしこジャパン」のエースだった澤穂希さんがテレビのインタビューで「夢は描くだけでなく叶えるもの」というようなことを言っていました。

確かに「将来あのようになりたい」と夢を描いても、それを叶えようという強い意志がなければ夢は実現するものではありません。夢を描くことは「こうなりたい」という目標を定めることであって、それを叶えるためには具体的な設計図を作り、達成するための努力を繰り返しながら突き進んでいかなければなりません。

澤さんは中学時代から女子サッカーで世界一になりたいと漠然と考えていたそうですが、その当時は果てしもなく遠い夢であったに違いありません。長い選手生活の中で試合に負ければ落ち込み、くじけそうになりながら選手を辞めたいと何度も思ったことでしょう。しかし目先の結果にとらわれすぎていつの間にか「自分は世界一になるんだ」という大きな夢を忘れていたことに気づき、それからは決して諦めないで夢を追い続けついに世界一を勝ち取ったのです。
 
スポーツ選手に限らずどんな分野の人でも何かを達成したい夢は持っていても、現実の厳しさの中で埋没し叶わぬ夢となってしまっているケースが多いと思います。

世界一の山を踏破するには死を覚悟しなければなりません。それに挑戦し続ける強い意志とたゆまぬ訓練、努力があってはじめて世界と戦えるラインに到達するのです。最近幼少の頃から世界最高峰を目指している子が増えてきましたが、親の考え方ひとつで子どもの将来は大きく変わってきます。子どもに備わっている才能をどのような形で伸ばしていくか、子どものために何が大切なことか、親の賢明な判断が鍵になることを知っていただきたいのです。