2016年6月14日火曜日

2016 劇団通信6月号

日本女子サッカー「なでしこジャパン」のエースだった澤穂希さんがテレビのインタビューで「夢は描くだけでなく叶えるもの」というようなことを言っていました。

確かに「将来あのようになりたい」と夢を描いても、それを叶えようという強い意志がなければ夢は実現するものではありません。夢を描くことは「こうなりたい」という目標を定めることであって、それを叶えるためには具体的な設計図を作り、達成するための努力を繰り返しながら突き進んでいかなければなりません。

澤さんは中学時代から女子サッカーで世界一になりたいと漠然と考えていたそうですが、その当時は果てしもなく遠い夢であったに違いありません。長い選手生活の中で試合に負ければ落ち込み、くじけそうになりながら選手を辞めたいと何度も思ったことでしょう。しかし目先の結果にとらわれすぎていつの間にか「自分は世界一になるんだ」という大きな夢を忘れていたことに気づき、それからは決して諦めないで夢を追い続けついに世界一を勝ち取ったのです。
 
スポーツ選手に限らずどんな分野の人でも何かを達成したい夢は持っていても、現実の厳しさの中で埋没し叶わぬ夢となってしまっているケースが多いと思います。

世界一の山を踏破するには死を覚悟しなければなりません。それに挑戦し続ける強い意志とたゆまぬ訓練、努力があってはじめて世界と戦えるラインに到達するのです。最近幼少の頃から世界最高峰を目指している子が増えてきましたが、親の考え方ひとつで子どもの将来は大きく変わってきます。子どもに備わっている才能をどのような形で伸ばしていくか、子どものために何が大切なことか、親の賢明な判断が鍵になることを知っていただきたいのです。